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トップインタビュー
代表取締役社長 渡辺 雅夫

株主の皆様には、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。ここに第36期(平成18年4月1日〜平成19年3月31日)における事業の概況等について、ご報告申し上げます。

当期の電子部品業界は、パソコンについては新OS搭載機種販売前の買い控え、携帯電話については大手メーカーを中心とした下半期の在庫調整などにより金めっき用薬品の需要が伸び悩む一方で、電子機器の高機能化及び鉛フリー化に伴う金めっきの需要は継続的に増加しております。

当社におきましては、売上高は前期比28%増加し過去最高となりました。これは、金価格(前期比約35%増)とパラジウム価格(前期比約47%増)の上昇によるところが大きく、これら貴金属による利益貢献はわずかです。利益成長につきましても、前期比5%弱の伸びで過去最高益を更新しましたが、計画比では約9%程度の未達となりました。

その結果、売上高は9,536,769千円(前期比28.0%増)、営業利益は2,032,671千円(前期比3.7%増)、経常利益は2,040,007千円(前期比4.1%増)、当期純利益は1,225,275千円(前期比3.6%増)となりました。

当期の期末配当金は、普通配当3,000円とさせていただきました。これにより年間ベースでは1株当たり5,500円となり、分割を考慮すると前期比1,500円の増配となりました。なお、配当性向は28.2%となりました。

次期の見通しにつきましては、電子機器につきましては平成20年の北京オリンピックを見据え、FPD(薄型テレビ)を中心としたデジタル家電や、BRICsなどの新興諸国向けにパソコンや携帯電話の底堅い需要の増加が予想されますが、電子部品業界は世界的景気動向の影響を受け変動することも予想されます。電子部品業界に薬品を供給する当社も、これらの変動要因により影響を受けますが、新製品の開発・市場への投入、新規顧客の獲得など業容の拡大に努めることにより、売上高10,000百万円(前期比4.9%増)、営業利益2,140百万円(前期比5.3%増)、経常利益2,160百万円(前期比5.9%増)、当期純利益1,300百万円(前期比6.1%増)を見込んでおります。

株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

平成19年6月
サイン
Q1

当社の業績は電子部品業界、半導体市場等の動向、特にパソコン・携帯電話・薄型テレビ・デジカメ等の出荷台数と高機能化等に大きく左右されます。市場・業界動向については十分調査し、市場のコンセンサス等は認識しているつもりですが、パソコンや携帯の増産、在庫調整など景気動向、業界動向の波については当社の努力で変えられるものではないため、今期についてはパソコン、携帯電話等の市場動向にあまりとらわれず、当社の既存の薬品の出荷、及び価格等は前期と同水準と考えました。

当社が自らの努力で収益向上を図るために重要なことは、新製品と改良品で攻勢をかけ、既存製品の代替と顧客層の拡大をいかに戦略的に進めるか、という点にあります。

Q2

MBO後、技術部門を継続的に強化し、新製品の開発投資を行ってきましたが、ここにきて、主要製品の多くを世代交代させ得る圧倒的なパフォーマンスを有し、今後の利益向上のコアになるであろう製品が完成しました。既に一部評価も終え市場にも出はじめております。こうした新製品、改良品はユーザーにおける製品開発やコストダウンにも貢献するものであり、既存品から徐々に切り換えていくことで、当社の利益の向上に大きく寄与することが期待できます。

今期から来期にかけ、これまでの技術開発の成果が営業活動に展開され、いよいよ実を結ぶ“収穫期”に入ったものと考えております。

Q3
当社は「エレクトロニクス業界に特徴あるめっき用薬品等を供給し、世界市場で高く評価されるファインケミカル企業に成長する」ために、平成19年4月から平成22年3月の3ヵ年における「中期経営計画」を策定し、次に挙げる4つの事業戦略、3つの組織戦略のもと取り組んでまいります。 中期経営計画
代表取締役社長 渡辺 雅夫

20世紀型化学産業はエンジニアリング(工学)を基礎とするマスケミカルでしたが、21世紀型化学産業とは、ケミストリ(化学)を基礎に科学的に理論武装した製品で高機能・高収益を競うファインケミカルであると考えております。ファインケミカルとして真っ先に想起される医薬品開発は日本が必ずしも得意な分野ではありませんが、エレクトロニクス向けファインケミカルは日本の得意分野であります。

当社は、設立時からファインケミカル企業として競合他社との差別化を目指しており、最も重要な資産は、資金やプラント能力ではなく、“ユニークな発想”をもった資質の高い人材がもたらす開発力とマーケティング力と考えております。今後も、量より質を優先して、技術陣のさらなるレベルアップを図ります。

また、今後成長が予想される市場への販売拠点の設立、要員の派遣を行う一方で、国内市場は、新規技術開発の拠点として、重要デバイスメーカーのR&D陣との交流ができるようなネットワーク構築を行い、マーケティング体制を強化していきます。

部門ごとの基本方針についてご説明しますと、技術開発部門は、当社の競争相手を貴金属めっき用薬品業界だけでなく卑金属めっき用薬品業界も含むものと考え、貴金属めっきのタイムリーな改良によるシェアの維持拡大と、貴金属/卑金属にこだわらず業界として技術的に未完成なテーマを厳選して推進していくことです。

営業部門の基本方針は、エレクトロニクス業界の先進企業に密着して最先端のニーズを素早くキャッチし、技術部門との連携で顧客ニーズにマッチした製品を実現し、これをデファクトスタンダードとすることと、これらの製品について海外への技術移管の際などにも緻密にフォローすることです。加えて、貴金属めっきの新用途開拓と、卑金属めっきも含めた新規事業分野への進出についての情報収集・分析も重要なテーマです。

また、これまで挙げた施策と並行して推進していかなければならないのが、管理部門が推進役となるJ-SOX法対応の内部統制システムの構築、環境対策、ISO活動です。ステークホルダーをはじめ、社会からの要請に真摯に応える“誠実な会社”であり続けることを基本とし、CSR(企業の社会的責任)を踏まえて、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考えております。

Q6

当社の財務戦略には、3つのステージがあります。

1つ目のステージは、MBO直後に22.5億円の負債を抱えた状態で無配でしたが、これを2年半で完済いたしました。

2つ目のステージは、今後の成長を下支えするだけの内部留保の蓄積に努める時期で、現在までに通常の事業推進を十分賄えるだけの資金が準備できたと思います。

そして、これからが3つ目のステージであり、以前から申し上げているとおり、“将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保資金を確保”しつつ、収益状況に応じて株主様への還元を柔軟に行うべき時機が到来したものと考えております。

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