平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社は持続的成長に向けて、2030年度を最終年度とする中期経営計画を2022年7月に策定し、現在は4月28日に公表した第2フェーズに取り組んでおります。
足もとの業績では、3Q後半から4Qにかけての市況の足踏みにより前年微増にとどまりましたが、投資有価証券の売却益を計上したことにより自己資本利益率(ROE)は10%を上回っております。
一方でPBRにつきましては、概ね1倍を上回っているものの、十分とは言えない水準であると認識しています。
当社は、株主還元を経営の最重要課題の一つと位置付けており、長期的な成長と財務健全性のバランスを取りつつも、プライム市場上場会社の責任として当面の業績に大きく左右されない一定レベルの株主還元について積極的に取り組む趣旨から、2024年3月期の期末配当より5%を下限とする自己資本配当率(DOE)を導入しております。
また、資本コストを踏まえた中長期の自己資本利益率の目標を10%と設定するとともに、政策保有株式を縮減する方針を明確にし、成長投資や株主還元へ資金を有効活用していく計画です。
市場からの評価の分析や対応などについては、当社の取締役に外部の専門家を交えた会議体「CX向上会議」を毎月1回程度開催し、企業価値向上策の議論を深めております。具体的な施策内容等につきましては適時に開示してまいります。
中期経営計画の第2フェーズでは、➀戦略投資による事業の拡大、②投資による事業の強靭化、③実行力の強化を3本の柱として、スピード感をもって企業価値向上に取り組むとともに、当社固有の技術を活用した新しい技術領域への貢献を通じて、豊かでサステナブルな社会づくりに貢献してまいります。
株主の皆様、投資家の皆様におかれましては、引き続きご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
2025年6月
日本高純度化学株式会社
代表取締役社長 小島 智敬